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コーナリング時に最適な荷重バランス-セーフティコーナリング

コーナリングに最適な荷重バランスを考える

コーナリング時に最適な荷重バランス-セーフティコーナリング
最も安全にコーナリングできるポジションは、前荷重なのでしょうか。それとも後荷重なのでしょうか。前後の荷重バランスからセーフティコーナリングを考えます。

コーナリング中も前後の荷重バランスを考える

ロードバイクの上で腰を引くと、後輪に荷重がかかります。ハンドルに覆いかぶさると前輪に荷重がかかります。自転車は荷重移動の自由度が高い乗り物です。では、コーナリングに適した前後荷重バランスとはどういったバランスになるのでしょうか。
コーナーでグリップの限界を超えてスリップする場合、前輪より後輪が先に滑り出すならロードバイクを立てるなどコントロールの余地がありますが、先に前輪が滑ってしまうと体制を立て直しにくく危険です。コーナーで限界を超えた時に、後輪が先に滑り出すような荷重バランスにするといいでしょう。自転車の場合は、前4:後6くらいがベストだと思います。
前4:後6の荷重バランスになるライディングフォームとはどういったフォームになるのでしょうか。
実は、普通のライディングフォームをとると大体前4:後6の荷重バランスになるのです。だからコーナリングでも普通のポジションのままがいいのです。
前輪を滑らせないためにはハンドルに荷重して前輪を地面に押し付けてグリップを増やせばいいのでは?と思う人もいるでしょう。
ハンドルに荷重すると、荷重と一緒に重心も前に移動してしまいます。遠心力は重心の位置にかかるので、その状態でコーナリングするとフロントタイヤにより多くのグリップを要求するようになります。しかし、荷重がかかればかかるほどタイヤの摩擦係数は低下してグリップ力は低下します。TTポジションのような極端な前荷重だと前輪が滑りやすくなるので注意が必要です。

最速のコーナリングができるのは前5:後5

最速コーナリングの荷重バランス
理想は前後5:5の荷重配分。
理論的に最速のコーナリングが可能になるのは前後の荷重バランスが5:5の時です。でも、それではタイヤのグリップが限界に達した時に前後どちらのタイヤが先に滑り出すかわかりません。レースで逃げている時など攻めなければいけない状況なら、前輪が先に滑るかもしれないリスクを背負って後ろの荷重の割合を減らせば、前後5:5から4.5:5.5、理論上の最速のコーナリングができるはずです。ただ、コントロールに自信のある人だけにしてください。

コーナリングでは前4:後6の荷重バランスが安全

コーナリングの安全な荷重バランス
実際のコーナリング時では、前4:後6の荷重バランスが安全です。
万が一タイヤのグリップが限界を超えてタイヤが滑ってしまった時のことを想定してみましょう。後輪がズルッといってもコントロールする余地が残されています。ハンドルをちょっと戻してロードバイクを立てればバランスが取れるからです。しかし、前輪が先に滑り出すとコントロールは難しいです。ハンドルにしがみついて前荷重にすると前輪の摩擦係数が下がるので、前輪が滑りやすくなります。腰を大きく引いて極端な後ろ荷重にすると、今度は後輪のグリップが大きく低下します。後輪が前輪より少しだけ先に滑り出すような前後の荷重バランス、それが前4:後6の荷重バランスです。コーナリングでは若干の後ろ荷重が安全なのです。ライダーのポジションにもよりますが、一般的なライディングフォームをとると、前後の荷重配分は大体前4:後6になります。よって、コーナリング中は普通のフォームのままが安全というわけです。

下りコーナーではブレーキの有無で調整する

下りコーナーの荷重バランス
下りのコーナリング時の荷重は前4:後6、または前5:後5にしましょう。
平地のコーナリングでは前4:後6という荷重バランスが安全であることは理解していただけたでしょうか。しかし、下りになればこのバランスは変わります。急坂の下りコーナーでは、どんなフォームが安全なのか。ブレーキをかけて一定速度で下っている時は、荷重は前に移動します。勾配15%くらいの下りで荷重バランスは前5:後5になります。しかし、ブレーキをかけずに下りを自由落下している時は、勾配に関わらず前後の荷重バランスは前4:後6のままなのです。よって、ブレーキをかけっぱなしにして下るなら、荷重移動を相殺するために腰を後ろに引いてコーナリングするのが安全です。ノーブレーキで行く場合は、平地と同じフォームのままが良いです。ブレーキをかけずに下れるようなところは平地と同じフォームで大丈夫ですが、急坂は大抵ブレーキをかけたまま下るため、急な下りでは腰を後ろに引くと覚えておきましょう。

荷重が増えると何故グリップ力が低下するのか

前4:後6の荷重バランスであれば、摩擦円の大きさも前4:後6になります。何故後輪の方が摩擦円が大きいのに前輪より先に後輪が滑り出すのでしょうか。前後荷重バランスが前4:後6の場合、重心位置は前から6、後ろから4の場所にあるので、限界コーナリングでは前輪に4、後輪に6のグリップが要求されます。遠心力は重心の位置にかかるため。しかし、タイヤは荷重がかかるとグリップが低下する性質を持っています。ゴムは荷重がかかればかかるほど摩擦係数が小さくなって滑りやすくなります。前輪に4、後輪に6のグリップを要求しているのに、後輪に荷重がかかっているので後輪のグリップ力が低下して、6以下になってしまうのです。だから荷重がかかる後輪から先に滑り出すことになります。

もしコーナリング中にブレーキをかけるなら

前4:後6の荷重バランスでコーナリング中に、障害物があってブレーキをかけなければならないとします。そんなとき、前後それぞれのブレーキをどのくらいの割合でかければ理論的に最も安全なのでしょうか。ブレーキを軽くかける、スピードをコントロールする程度の場合は荷重がそれほど移動しないので、ブレーキも前4、後6で問題ありません。といっても減速すると荷重は若干は前に移動するので、それを踏まえて前5:後5くらいがいいでしょう。
急ブレーキの場合は、前に荷重が大きく移動して後輪が滑りやすくなってしまうため、前ブレーキの割合を大きくして前8:後2、前9:後1でかけるといいでしょう。その時必ず腰を後ろに引くことを忘れないようにしましょう。

自転車は何故曲がるのか?-ロードバイクのコーナリング力学
ロードバイクで曲がるということを意識した方は少ないのではないでしょうか。ロードバイクも二輪車なのでコーナリングには技術が必要です。コーナリングの理論の中でもコーナリング中の力学について解説します。

自転車は何故曲がるのか?ロードバイクのコーナリング力学の基本については上記の記事をご覧ください。

摩擦円とは何か-コーナリング時のグリップ
ロードバイクのコーナリング時に考えないといけないのがタイヤのグリップの限界値です。専門用語で摩擦円と表現されますがこの摩擦円の理論を理解するとコーナリング時のタイヤのグリップを理解することができます。

コーナリング時のタイヤのグリップ摩擦円とは何か?については上記の記事をご覧ください。

コーナリング時のライディングフォーム-フォームごとの特徴
ロードバイクにもオートバイと同じように3種類のコーナリングフォームがあります。リーンウィズ・リーンイン・リーンアウト。どのフォームがロードバイクのコーナリングに適しているのかその理由を解説します。

コーナリング時のライディングフォーム-フォームごとの特徴については上記の記事をご覧ください。

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