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グランフォンドを完走するためのポイント

グランフォンドを完走するための走り方とは

グランフォンドを完走するためのポイント
グランフォンドは121kmから長いイベントで200kmオーバーのロングライドでありながら、複数の山や峠を越えるヒルクライムの要素もある非常に過酷なサイクルイベントです。このようなロングライドでかつヒルクライムである程度運動強度がかかるサイクルイベントの時、大切になってくるのが自分自身の体力や脚力を客観的に把握して正しくペース配分してコツコツとペダルを回して頑張りすぎない事です。頑張りすぎない走り方とは具体的にどのような走り方なのでしょうか。

心拍計を導入して心拍数を管理する

自分が頑張って走っているのか、頑張らずに走っているのかを客観的に見る事ができて比較的簡単に導入できるのが心拍計の導入です。パワーメーターがあると自分の出力が分かりより具体的に客観的に自分の走りの状態が分かりますが、心拍計を導入して心拍数を把握する事でも、自分の走りの状態を客観的に把握する事ができます。普段のトレーニングでも心拍数を把握する事で自分が今どのくらいの運動強度で走っているのか分かります。サイクルコンピュータでスピードとケイデンスは測っているけど、心拍計は持っていないという方はこの機会に心拍計の導入を検討してみてはどうでしょうか。心拍数が分かる事で簡単に自分の走りの状態を把握する事ができます。

心拍数の管理こそがペースの要

心拍数はライダーの体力やスキルを問わず分かりやすい指標です。心拍数と運動強度、エネルギーの消費量は比例関係にあります。ライダーがそれぞれの心拍数を把握できていれば、心拍数を見る事でどれくらいの運動強度なのか、エネルギーを消費しているのかを把握する事ができます。
エネルギーの消費には、脂肪を消費する事を優先して生産されるエネルギーと、糖質を消費する事を優先して生産されるエネルギーがあります。このエネルギーを生産するバランスをコントロールする事がポイントになります。具体的には頑張りすぎない事、限界の少し手前のラインを超えないペース配分が完走するためのポイントになります。
自分の最大心拍数220 – 自分の年齢と、最大心拍数に対するベストな割合を覚えておくだけで簡単に自分のペース配分の目安になります。心拍計はパワーメーターよりも手軽で安価に手に入るので日頃のトレーニングにも使えるため、ぜひ試してみましょう。

運動強度の目安

最大心拍数(220 – 自分の年齢)と走っている時の心拍数を把握する事で、どれだけキツいと感じるかを主観的に示した運動強度の自覚度と、最大心拍数に対する割合との関係を知る事で、自分が今どのくらいの運動強度なのかが分かります。下の表を見て自分の運動強度と心拍数の関係を理解しましょう。

自覚的運動強度(RPE)

無酸素運動域 標示 自覚度 心拍数の割合(%)
20 もう無理 100
19 非常にきつい 93
18 86
有酸素運動域 17 かなりきつい 79
16 72
15 きつい 64
14 58
13 ややきつい 50
12 43
11 楽に感じる 36
10 29
9 かなり楽に感じる 21
8 14
7 非常に楽に感じる 7
6 安静時 0
最大心拍数の80%を超えない走り方がポイント

ロードバイク初心者の方は自分のペース配分がうまくできない事が多く、また日頃からトレーニングしていない事も多いため、すぐに心拍数が上がってしまうため、ロードバイクで長時間走行するのに最適な運動強度の最大心拍数の80%以下で走るのは中々難しいと思います。上表にもある通り最大心拍数に対する心拍数の割合が80%以上になると無酸素運動域に入ってしまい、急激にエネルギーを消費することになり、すぐにバテてしまいます。日頃ロードバイクで走る時もこの最大心拍数に対する心拍数の割合を把握しながら走る事で、長時間走行しても疲れない走り方が身につくようになります。

何故最大心拍数の80%を超えない走りが大切なのか

体内でエネルギーを生産する時に、脂肪の消費を優先する場合は比較的小さいエネルギーを長時間生産できます。一方糖質の消費を優先する場合は大きなエネルギーを生産できますが、短時間しか持たないという特徴があります。グランフォンドのようなロングライドかつヒルクライムもあるサイクルイベントでは、糖質消費が多くならない範囲で長時間かつなるべく大きなエネルギーを生産したいところです。そのベストなバランスが最大心拍数に対する80%の心拍数以下の運動強度になるという訳です。また、最大心拍数の80%以下の有酸素運動域では脂肪を優先してエネルギーにするため、無酸素運動域の80%以上で消費する糖質よりも体内に豊富にエネルギー源があるというのもメリットになります。

脂肪をエネルギーにして走る

最大心拍数に対する心拍数の割合と消費するエネルギーの関係を理解した所で、それを具体的にどういう風に走りに反映させるかという事を説明します。

最大心拍数の70%以下

脂肪を中心にエネルギーを生産するので、最も長時間運動できます。しかし、生産される運動エネルギーは比較的小さいので、タイムを気にしないロングライドならこのペースがおすすめです。この付近の運動強度は脂肪消費の割合が一番高いゾーンのためダイエットにも効果的と言えます。ヒルクライムで一時的に運動強度が高いゾーンで走った後少し身体を休ませるなら、この最大心拍数の70%域で走行して息を整えて脚や身体を回復させましょう。この時高運動強度で消費した糖質を補うために補給食で糖質を摂取するとなおベストです。

最大心拍数の70%~80%

ある程度のエネルギーは出しつつも、なるべく長時間走るならこの心拍数の領域で走るのがベストです。脂肪消費の割合よりも糖質消費の割合が大きくなるポイント以下で走るペースになります。この最大心拍数の70%~80%の運動強度では、脂肪消費の割合と糖質消費の割合が大体同じか、若干脂肪消費の方が割合が多いゾーンになります。勾配がキツい山では心拍数がオーバーになりがちですが、この最大心拍数に対する70%~80%の範囲をキープできるか否かが、グランフォンド完走への大きな分岐点になります。

最大心拍数の80%以上

最大心拍数に対する心拍数が80%以上になると、無酸素運動域に入ってしまい主に消費されるエネルギーは糖質になります。糖質は身体の中に多く蓄えておく事ができないため、高いエネルギーを生産して高いパワーは出力できますが、短時間しか持ちません。長くても1時間が限界になります。運動時間が短いヒルクライム大会でタイムを狙いたい時には有効な運動強度ですが、長距離を走るグランフォンドではNGな領域です。

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スピードではなく心拍数でペース配分する

グランフォンドを完走するためには、制限時間もあるためもちろんスピードも重要ですが、それよりも心拍数を管理して無理のないペース配分をしてコツコツ走りを積み重ねていく方が大切です。心拍数はケイデンスを上げると上昇する傾向にあります。一方で心拍数を落ち着かせるためにケイデンスを下げるとスピードも落ちるので、スピードを維持するためにギアを重くすると今度は脚の筋肉の疲労が溜まってしまいます。自分の脚の筋肉が疲労しない適切なギアを選択して、心拍数が上がりすぎないケイデンスで走り続ける事が、グランフォンドを完走するためのカギになります。

この考え方はグランフォンドに限らずロングライド全般に適応します。日頃のトレーニングでも自分の心拍数を計測して最大心拍数の何%で走ると長時間走れるかを把握しておくと、グランフォンドのようなロングライドイベントの時もオーバーペースにならずに落ち着いて走る事ができます。ロングライドする時の参考にしてみてください。

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