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グランフォンドを完走するための補給のテクニック

グランフォンドを完走するための補給食を考える

グランフォンドを完走するための補給のテクニック
4時間から5時間も走行するグランフォンドには、どのような装備で挑めばよいのでしょうか。長時間ライドで陥りやすい失敗が、エネルギー不足によるハンガーノックです。まずは、レース中に摂る補給食を必要な量だけ携帯しなければなりません。これだけでもかなりの量になりますが、補給食以外にも最低限携帯したい装備があります。それはウィンドブレーカーです。1日中走り続ければ気温も変化します。しかも、山岳エリアでは天候が不安定になりやすく突然の悪天候にも対応する必要があります。また、走行データの記録やカメラ機能の付いたスマートフォンを携行する場合もあるでしょう。これらグランフォンドで必要になるアイテムを、どうすれば限られたジャージのバックポケットへ収納できるのでしょうか。知っていればその分得をする実戦ノウハウを覚えておきたいところです。

ジャージポケットに収納する時のポイント

3つあるポケットに適当に補給食等を収納するのではなく、使用するタイミングや、ストレスのかからない収納をして、賢く使い分ける事が大切です。

  1. 走行中の取り出しやすさを最優先に考えて収納する
  2. 補給食は摂取するタイミングを考えて収納する
  3. 3つのポケットの重量バランスを考える
  4. 感覚だけで携帯せずに不要なものは省く

例えば右ポケットには、レース前半に補給するため固形タイプの補給食を入れておき、利き手で取り出しやすい位置に入れておき、レース後半即効性のあるジェルタイプの補給食は左ポケットに入れておくというような補給食の収納の仕方をしておく事で、レース中スムーズに補給を摂りやすくなります。ジャージの中央のポケットにはウィンドブレーカーやスマートフォン等を収納して重量のバランスを取るといった具合になります。

補給食も食べやすく工夫しておく

走行中に他人と一緒に走るようなシーンでの補給は、慣れていないと想像以上に苦労します。補給食のパッケージには切れ目が入っている事が多いですが、それでも片手での作業となると中々難しいです。そこで、固形タイプの補給食については事前にパッケージの封を切った状態にした上で携帯する事で走行中に片手で補給食の封を切りやすく工夫しておくと補給もスムーズになります。

ウィンドブレーカーもジッパーを開放しておく

補給食の封を切る理由と同じで、ウィンドブレーカーもすぐに着用できるように、あえてジッパーを開放しておき軽く畳んでジャージのバックポケットに収納しておくのがポイントです。グランフォンドを本気で走るならポケッタブルに収納しておく必要はありません。また、走行データの記録や写真撮影に使えるスマートフォンを携帯する時は防水ケースも忘れずに持っておきたいところです。

レース中に必要なエネルギーを理解する

山岳ステージが連続する長距離レースのグランフォンドでは、1時間あたりおよそ1000kcalのエネルギーを消費します。もちろん、ライダーの体格やコースプロフィールや走り方によっても変化しますが、レースに必要なエネルギー量を知る上での目安になります。仮に山岳が連続するグランフォンドを4時間で完走すると想定した場合、4000kcalを消費する事になります。完走タイムが5時間ならば5000kcalという具合になります。当然全てのエネルギーをレース中の補給食から摂るわけではなく、体内に蓄えたグリコーゲンや、レース当日の朝食も大切なエネルギー源になります。それでも不足する分をレース中の補給食から補う事になります。そのエネルギー量は、およそ1400kcalになります。ただ漠然と補給食を用意するのではなく、必要なカロリー分だけ補給食を携帯する必要があります。

前日までに体内にグリコーゲンを蓄える

身体は脂肪の他に、主に肝臓に約100g、筋肉に約300gをグリコーゲンとしてエネルギーを蓄える事ができます。これらが持つエネルギー量はおよそ1600kcalです。強度が高い運動を続けて、グリコーゲンが枯渇すると力が出せなくなってしまうので長時間運動では糖質の補給が必要になります。

当日の朝食も重要なエネルギー源

消化して、血中にグルコースとして変換されるまでの時間を考慮して、朝食はレーススタートの3時間前、遅くても2時間前までには摂っておきたいです。運動中の胃痛の原因になる食物繊維の多いものは控えましょう。早朝の食事で摂取できるカロリーは1000kcal程が現実的な量です。

レース中に補給しなければならないエネルギー

体内に蓄えたグリコーゲンと当日の朝食で補えないエネルギーは補給食で補う必要があります。不足する約1400kcal分のカロリー分を準備する事が大切になります。摂取するタイミングを考慮して、固形タイプ、ゼリータイプ、ジェルタイプと補給食のバリエーションを分ける事も大切です。

固形タイプの補給食

補給食の中でも定番のエナジーバーです。脂質を抑えて炭水化物の割合が多い成分配合で、運動中のエネルギーになりやすいです。咀嚼感があり満腹感を得られます。

ゼリータイプの補給食

レース中に疲労感が出てきても、口に入れやすく食べやすいゼリータイプの補給食です。パッケージからの出しやすさも特徴です。

ジェルタイプの補給食

消化吸収速度が早く、胃が固形物を受け付けなくなった時のここぞという場面で活躍する液体タイプの補給食です。レースの終盤等で補給します。

計画的な補給をして上位を目指す

運動中は、血糖値を一定に保つために、補給は一気に行わず少しづつ口に入れていきたいです。短時間に大量の糖質を摂取して血糖値が上昇すると、それを抑えるためにインシュリン分泌が過剰に行われて血糖値を抑える働きが発生します。このインシュリンショックにより、パフォーマンスにマイナスの影響を及ぼしてしまいます。
また、摂取タイミングはスタート後しばらくの間は、朝食から摂取したエネルギーが利用されます。補給は1時間を過ぎたあたりから開始して、その後は約1時間ごとに摂取するようにします。そして、補給食のタイプ別の消化吸収速度の違いを理解した上で、コースプロフィールを見て上り坂等勝負どころで力を発揮できるような先を見据えた補給を身につけていきたいところです。

20分から60分先を見据えた計画的な補給を心がける

消化吸収時間を考慮した計画的な補給を意識しましょう。固形物は1時間後、ジェルタイプは20分から30分後に実際にエネルギーになります。ただ補給するだけではなく、コースプロフィールを見極めて山岳区間や勝負どころで力が発揮できるように補給しましょう。

固形タイプの補給食を摂るタイミング

レースの前半で1つ目の山岳を越えたあたり、1時間くらい経過したところで固形タイプの補給食を摂ります。咀嚼感を楽しめて空腹感を感じないのが固形タイプの補給食の特徴です。序盤からジェルタイプの補給食を摂ると血糖値が上がりすぎてしまいます。

ゼリータイプの補給食を摂るタイミング

レースの中盤で2つ目の山岳を越えたあたり、固形タイプの補給食がエネルギーに変換されるくらいのタイミングでゼリータイプの補給食を摂ります。消化に負担をかけずに喉を通りやすいゼリータイプの補給食に移行します。ゼリータイプの補給食は大体30分から1時間後にエネルギーに変換されていきます。

ジェルタイプの補給食を摂るタイミング

レースの終盤で勝負どころの前に、ジェルタイプの補給食を摂ります。20分から30分でエネルギーに変換されるため、最後の上りの前等勝負どころとなる場面で補給を摂ってレース終盤に備えましょう。

水分補給も重要

体重の3%の水分が失われると運動機能が著しく低下しますので、1時間ごとに500mlから1000mlの量の水分を1時間に2回から4回に分けて補給する事も忘れずに行っていきましょう。水だけではなくスポーツドリンクを併用することで、身体に水分を吸収しやすくする事ができます。

レース後に体重が大きく減っていたら要注意

長時間走行後に、体重が落ちて喜ぶのは間違いです。体内の水分量が低下して脱水症状になっている証拠で、身体へのダメージも大きいです。15分から20分おきのこまめな水分摂取を心がけて身体の水分量低下を防ぎたいところです。

上りの消費カロリーを考慮する

同じ時間で同じ距離でも、上りが多いレースでは平坦基調のコースよりもカロリー消費が大きくなります。これは、平地に比べて上りではペースを抑えていても運動強度が高くなるためです。身長、体重等のパーソナルデータとパワーメーターの出力から消費カロリーを導き、平坦と上りの1時間走行時のカロリー消費量を比較すると、その差は約270kcalと大きいです。上りが複数続くコースでは平地よりも補給が大事になってきます。

本番直前3日前でエネルギーを蓄える

レース本番直前3日間で炭水化物の摂取量を増やすカーボローディングという方法があります。このカーボローディングを行う事で体内のグリコーゲンローディング量が通常の1.2倍程増加します。これは肝臓と筋肉を合わせて400g貯蔵できる人なら、最大で480gまで増やす事ができます。これだけで320kcal分になり、大きなアドバンテージになります。
通常の食事でタンパク質(P)が25%、脂質(F)20%、炭水化物(C)55%の割合だとすると、本番3日前から栄養バランスを、タンパク質(P)を15%、脂質(F)を15%、炭水化物(C)を70%と、炭水化物の摂取量を全体の70%まで増やす事で、体内の蓄えるグリコーゲンを最大限にする事ができます。

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