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ブルベでの補給と休憩の仕方を考える

Last Updated 2017.03.16

ブルベでの補給について考える

ブルベでの補給について考えるヘッダ
ブルベは最低でも200km以上ロードバイクや自転車で走ります。
プロのロードレースシーンでも走行中に補給食を食べているシーンがあったりしますが、ブルベも長距離サイクリングのため走行中や途中のチェックポイント、自分で決めたルーティーンで補給を摂って体に常にエネルギー源を補給し続けないといけません。

ブルベや長距離サイクリングの時に補給を摂る時にはどういった物が良いのかを考えていきます。

運動時に必要となるエネルギー源

人間が運動時に必要となるエネルギー源は主に2種類に分かれます。
それは糖分脂肪です。
これは運動している時の運動負荷の強度によって使われるエネルギー源が分かれてきます。

運動強度が高い負荷状態の時には筋肉は瞬間的な力が必要なために、手っ取り早くエネルギーに変換できる糖分を消費していきます。一方で運動強度が低めの時にはエネルギー変換効率は落ちますが脂肪分をエネルギー源として消費していきます。

ブルベやロングライドで高強度の負荷でガンガン走っていると体内の糖分がどんどん消費されていってしまい低血糖状態となりハンガーノックと呼ばれる極度の低血糖状態で突然力が入らなくなってしまう状態になってしまいます。
ハンガーノック状態は車でいうならガス欠状態で、力が入らないだけでなく糖分をエネルギーとする脳の機能も低下してしまい、早急に糖分を補給しないといけない状態になります。

ブルベやロングライドでは長時間運動するので、糖分も消費していきますがなるべく低強度の運動強度にして脂肪分をエネルギー源として消費していくのが理想的といえます。
低強度の運動では脂肪分をエネルギーとしますが、そのエネルギーに変換するために糖分も消費されていくため定期的な糖分の補給は必要になります
糖分が不足すると脂肪分のエネルギー変換効率が悪くなり、エネルギー変換できなくなり結果として運動効率が下がってしまいます。脂肪分をエネルギー変換するためにも糖分の補給は大切になってきます。

ブルベや長距離サイクリングで脂肪をエネルギーにする走り方とは

一つの目安として心拍計で心拍が測れるなら最大心拍の60%~70%程度の運動を続けることだと言われています。
最大心拍の目安は 220 – (あなたの年齢)= 最大心拍数
と言われています。
私の場合ですと 220 – (40) = 180
長時間運動する時の理想的な心拍数は 180 × 0.6 = 108
心拍数 108が目安となってきます。

これをケイデンスに当てはめると、人によりますががむしゃらにペダルを回してすぐ息が上がってしまうケイデンスの60%程度に抑えると考えるとある程度の目安になると思います。
私の場合ローラーでがむしゃらにペダルを回してすぐに息が上がってしまうケイデンスは130程度です。
130 × 0.6 = 78
となります。

私はローラーに負荷機能が付いていていつも負荷最大で練習しているのでケイデンス90前後ではかなり負荷を感じます。ペダルが重く感じたらギアを下げて負荷を軽くしますが息が中々整いません。
私の体感であまり心拍を上げすに低強度で長時間運動を維持するとなると速筋に負荷がかからないギア比でケイデンス80程度がベストだと思います。

ケイデンスで低強度負荷を判別するのは難しいので、やはり心拍計があると自分が高強度状態か低強度かの判別は付きやすくなると思います。

意識するのは有酸素運動

ブルベやロングライドでは途中峠や坂道の登り等で一時的に高負荷状態になる時はありますが、基本的には有酸素運動になるレベルでの強度の負荷で長時間運動するのが理想と言えます。
有酸素運動の目安は運動中に息が「ゼイゼイ」と息苦しくならない程度の運動です。
「ゼイゼイ」と息が苦しくなってしまうのは有酸素運動の域を超えて無酸素運動状態になってしまっています。
「ハァハァ」と少し呼吸が早くなる程度、常に体内に酸素を取り込める程度の運動強度を保ちます。
有酸素運動ができていると、糖分よりも脂肪分をエネルギーとするため長時間運動が維持しやすくなります。
それでも脂肪分をエネルギー変換する時に糖分も少しづつですが消費されるので低血糖状態には注意が必要です。

200kmブルベを完走するための食事と補給

200kmブルベを完走するための食事と補給イメージ
200kmのブルベや長距離サイクリングでは事前の食事よりも走行中の補給の方が重要になります。
前半は血糖値の上昇を抑えつつ、後半は血糖値の低下を防ぐために補給をしつつ血糖値を維持する考え方が必要になります。

前日の食事について

ブルベや長距離サイクリングに出る前日の食事は、レースのように特に気を使うことはありません。
炭水化物を中心に野菜等も摂取してバランスの良い食事を心がけましょう。

スタート前の食事について

スタート前の食事はパスタやパン等の炭水化物系の固形の食事を摂りましょう。
固形のため消化がゆっくりでエネルギー源として蓄積されます。カロリーメイト等もスタート前の食事としては適しています。
しかし、エナジージェルやジュース類は血糖値が上がりやすいので避けましょう。

50kmから100kmの補給食について

50kmから100kmの前半から中盤にかけての補給食は、パンやおにぎり等の炭水化物を中心とした固形の食べ物がおすすめです。ただし、菓子パン惣菜パンは注意が必要です。
理由は消化が早かったりパンによってはマーガリンが使われていたりして胃腸に負担をかけることがあります。
パンやおにぎりに合わせて飲む飲料については代謝を良くするミネラル・ビタミンを多く含む栄養ドリンク系がおすすめです。

150kmから200kmの補給食について

この距離になると糖分が不足してハンガーノックのリスクが高くなってきます。さらには長時間の運動によって消化器系にも負担がかかって人によっては固形の食料が喉を通らなくなる場合もあります。
そういうときには消化しやすくて、血糖値をあげやすい食料がおすすめです。
具体的にはスポーツ用ジェルや糖分が多い菓子パンやコーラなど。チョコレートや飴を舐めて糖分を補給するのも有効です。しかし、果汁ジュースは糖質の種類によっては吸収が遅いものもありますので注意が必要です。

200km完走後の食事

無事完走したら速やかに回復のための食事を摂りましょう。
炭水化物系のごはんやパスタがおすすめです。運動後2時間は筋肉が糖分を吸収できる割合が増えるため、炭水化物を摂取することで速やかな回復が期待できます。このタイミングを逃してしまうと筋肉の回復が遅れてしまい、翌日の疲れとして残ってしまいます。
完走後にプロテインを摂取するのも効果があります。特に筋肉に負担がかかって筋肉痛のような状態の時には効果が回復に効果があります。

補給と休憩を取るタイミングの取り方

補給と休憩を取るタイミングは、長距離サイクリング経験が豊富な方は距離で考えても良いのですが、長距離サイクリング初心者は運動している時間で考えるようにしましょう。

1時間30分に1回は休憩と補給を入れる

一つの例ですが初めて長距離サイクリングやブルベに参加するときには、1時間30分走ったら強制的に休憩と軽く補給するという方法があります。
これは速度や走行距離関係なく考えます。ブルベの場合は制限時間から逆算すると平均時速15kmを13時間30分以内に走行できれば完走できるように制限時間が設定されています。
ということは平均時速20kmで走行できれば、走行時間は10時間で200km走破できますから3時間30分休憩補給に充てる事ができます。この3時間30分を1時間30分ごとに休憩を入れるタイミングにしていきます。

休憩は短く細かく取るのがロングライドのコツ

よく2時間から3時間走って、1時間以上長い間休憩してしまうパターンがあると思いますが、これはロングライドでは逆効果な場合になる事があります。
1時間以上の大休憩を取ると温まっていた体が冷えてしまい、筋肉が萎縮して走り出してから体が慣れてくるまで時間がかかって逆に疲労の原因になってしまいます。
休憩は1時間から1時間30分走ったら10分から30分を休憩時間の目安にして、補給をしたらすぐに出発するほうが体が温まったままで負担をかけなくてすみます。

登りでもまだいけそうでも時間がきたら強制的に休憩をとる

この峠を登りきるまで頑張ろうとか、まだ疲れていないから次のコンビニが来るまで走り続けようという考え方も危険です。峠の登りがどこで終わるか分からない場合や次のコンビニが何km先にあるかわからない状況だとしたら、気がつかないうちにエネルギー切れになってハンガーノックになってしまう可能性があります。
そして一度起こした疲労は中々急には回復できません。疲れていなくても休憩する時間がきたら強制的に休憩するというのも大切です。

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