Last Updated 2017.04.25
Garmin EDGE 820Jにオープンストリートマップの地図を入れる方法
Garmin EDGE 820JはmicroSDカードスロットが無いため、海外ブルベに参加する時に海外の地図を入れて運用できないのではないかという懸念がありましたが、OSM（Open Street Map）オープンストリートマップのデータをGarmin EDGE 820Jに入れて運用する方法を発見しました。
しかも、この方法では最初から入っているGarmin EDGE 820Jの日本地図との共存も可能で、毎回地図データを日本地図と海外用の地図を入れ替える必要がありません。
Garmin EDGE 820Jを運用して海外ブルベで使用しようと考えている方はぜひ参考にしてください。
Garmin EDGE 820Jに海外地図を入れる時は何かあっても自己責任でお願いします。
オープンストリートマップからガーミン用地図にコンバートする
- Free maps for Garmin brand GPS devices
- http://garmin.openstreetmap.nl/
オープンストリートマップという世界中の地図データを有志が情報を編集して詳細な地図を作成するというプロジェクトがあるのですが、そのオープンストリートマップからデータを取得してGarminデバイス用のデータに変換してくれるサイトです。
まずは上記のURLへアクセスしましょう。
海外の地図を選択して変換処理する
- Free maps for Garmin brand GPS devicesの設定
WEBサイトは英語ですが、Chromeブラウザで日本語に翻訳した画面になります。
地図のタイプは「Generic Routable (new style)（汎用ルーティング可能（新しいスタイル））」
Include a TYP file (Optional)（TYPファイルを含める）：None（なし）
Choose a predefined country（定義済みの国を選択：）:選択しない
Perhaps you’d like to add some additional tiles?（おそらく、追加のタイルを追加したいのですか？）：チェックを入れる（次に、下の地図を使用してタイルを選択に追加したり削除したりします。）右のボタンは選択範囲をミスした時のリセットボタンです。
- 取得したい地図の範囲をドラッグで選択する
上図のように細かくブロックに分けられた地図をマウスのカーソルを合わせてドラッグすると、取得したい地図の範囲が反転して濃くなります。例としてPBP（パリ・ブレスト・パリ）で使用するパリからブレストまでの範囲を選択しています。
取得したい地図の範囲が決まったら、赤枠で囲んだ部分にご自分のメールアドレスを入力して「Build my map」ボタンをクリックします。
- ガーミン用地図完成まで約1日から2日かかります
Build my mapボタンをクリックして地図作成を開始すると上図のような画面になります。
1通目のメールは地図の作成進捗を確認できるURLが掲載されたメールです。
2通目の地図作成完了のメールが届くまで約1日から2日かかりますのでそれまで待ちましょう。
Garmin EDGE 820Jに海外地図をインストールする
Free maps for Garmin brand GPSで生成されたGarmin用の地図をダウンロードして、Garmin EDGE 820Jにインストールします。
生成されたGarmin用海外地図をダウンロードする
- Your Garmin map request: Readyメールを確認する
- 1日程経過すると上記タイトルのメールが届きます。
メール本文にあるURLをコピーまたはダブルクリックしURLをブラウザで開きます。
- Garmin用地図ファイルをダウンロードする
URLをブラウザで開くと複数のファイルが生成されています。
その中から「osm_generic_new_gmapsupp.zip」というファイルをダウンロードして保存します。
- ダウンロードした地図データを解凍する
ダウンロードした「osm_generic_new_gmapsupp.zip」ファイルを解凍します。
- Garmin用海外地図データを確認する
「gmapsupp.img」がFree maps for Garmin brand GPSサイトで生成されたGarmin用のオープンストリートマップデータです。
Garmin EDGE 820Jの日本地図データのバックアップを取る
- Garmin EDGE 820Jをパソコンに接続する
- Garmin EDGE 820JをUSBでパソコンに接続して「Garmin」フォルダを開きます。
- 日本地図データをパソコンにバックアップする
以下のファイルをGarmin EDGE 820Jからパソコン等別のストレージにバックアップします。
gmapbmap.img
gmapbmap.sum
gmapprom.img
gmapprom.sum
gmaptz.img
gmaptz.sum
Garmin EDGE 820Jに海外地図データをインストールする
- Garmin EDGE 820Jに生成した海外地図データをコピーする
Free maps for Garmin brand GPSで生成した「gmapsupp.img」をファイル名を変更せずそのままGarminフォルダ直下にコピーします。
Garmin EDGE 820Jで海外地図が表示されるか確認する
- Garmin EDGE 820Jのナビゲーションを選択する
トップページから「ナビゲーション」を選択してタッチします。
- 保存されたポイントを選択する
ナビゲーションから「保存されたポイント」を選択してタッチします。
- Garminの海外ポイントを選択する
保存されたポイントからGarmin EDGE 820Jに最初から登録されている「Garmin Europe」を選択してタッチします。
- Garmin Europeポイントからフランスのパリをズームしていく
Garmin Europeのポイントが地図で表示されたら、手のひらアイコンをタッチして地図を操作できる状態にして、フランスのパリ付近へスライドしながら「＋」アイコンをタッチしながらズームしていきます。
- フランスパリ周辺の地図を表示する
地図の縮尺が大きいと詳細な地図が読み込まれず上図のようにまっさらな地図しか表示されません。ここから「＋」アイコンをタッチして地図の縮尺をズームアップしていってください。
- フランスパリ周辺の詳細地図が表示される
ある程度縮尺を大きくして地図をズームアップしていくとオープンストリートマップで生成した地図が読み込まれて詳細地図が表示されます。
- フランスパリをポイント登録する
地図にピンが刺さっていますので任意の位置にタッチしながら調整したら、フランスのパリをポイント登録します。ポイント登録する場所が決まったら赤枠で囲んだ部分をタッチします。そうするとポイント登録されますので、任意の名前に編集しましょう。
以上がGarmin EDGE 820Jにオープンストリートマップのデータを使って、海外の地図をインストールして使用する方法でした。
Garmin EDGE 820Jは想像以上に優秀だった
さらに、様々な海外の地図を色々インストールできるように「gmapsupp.img」のファイル名を変更してみたところファイル名を変更しても地図が認識しました。
例としてフランスの地図はPBP用として「gmapsupp_pbp.img」とリネームしてみました。
これでPBPの時は「gmapsupp_pbp.img」で詳細地図を表示できます。
Free maps for Garmin brand GPSで色々な地域の地図を生成してGarmin EDGE 820Jにファイル名を変更してインストールしておけば様々な海外ブルベで利用することができます。
また、海外旅行の時も普通にナビゲーション代わりとして使用することができます。
Garmin EDGE 820Jの本体容量は16GBで日本地図におよそ2.5GB使用しているので、13GB分は海外地図をインストールできます。
PBPを想定した範囲のフランスの地図で470MBですので、かなり多くの地域の海外地図がインストールできることになります。
ロンドン-エディンバラ-ロンドンやツールドタスマニア、オーストラリアの1200kmブルベ等様々な海外ブルベ用の地図を入れておけます。
しかも日本地図はそのまま使えますので、一々データを入れ替える必要もありません。
Garmin EDGE 820Jを買う前はmicroSDカードが使えないから海外地図を入れられないのではないかと不安でしたが全くの杞憂でした。
将来的に海外ブルベ、特にPBPに参加できるようになったらGarmin EDGE 820Jが活躍してくれることでしょう。
Garmin EDGE 820Jのソフトウェアアップデートから設定方法までの記事一覧は下記リンクからご覧ください。
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