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短期間で鍛えるヒルクライム力-トレーニング

Last Updated 2021.01.04

ゆっくる上ることでペダリングが上手くなる

短期間で鍛えるヒルクライム力-トレーニング
ヒルクライムではどうしても踏みつけるようなペダリングになりやすいです。しかし、ヒルクライム力の向上にはペダリングの高効率化が必須です。本記事では簡単な高効率ペダリングの習得法の他、上りに効くトレーニング方法を解説します。

ひたすらペダリングを意識してゆっくり上る

脚の往復運動をクランクの回転運動に変換して推進力に換えるという自転車の性格上、ペダリングの良し悪しが効率よく走れるか否かに直結します。そのために誰もがペダリングに悩んでいるわけですが、ヒルクライムではペダリングのうまい下手が平地より顕著に走りに表れてしまいます。
ペダルは踏むものではなく回すもの、ということが頭で分かっていても、上りでは頑張らなきゃという気持ちが先行して、踏みつけるような効率の悪いペダリングになってしまうものです。平地で綺麗に回せる人でも、いざ上りでキツくなると、踏むペダリングになってしまいがちです。
スムーズに上るためにはペダリング効率を上げればいいだけの話ですが、ペダリング効率向上術というと難しくハードルが高いものが多いです。

上りで効率の良いペダリングの練習法

上りにおける効率の良いペダリングを簡単に身につける方法があります。
上りのペダリング効率向上には、ただ上り坂でゆっくり走る方法が効果的です。ギアはインナー×ローで負荷がかからない状態にして、4%~5%の勾配の上りを歩くような低速時速3km~4kmでシッティングで走るのです。これだけですが効果抜群なのでぜひ試してみてください。

ゆっくり上ることでペダリングを矯正

低速で上りという状況では、運動する物体に慣性が働きにくい上に、重力に引っ張られるので、スムーズなペダリングをしないとうまく進まないのです。平地だとちょっと踏んだだけで慣性でスーッと前に進んでしまいますが、低速の上りではキレイにパワーをかけないとトルクが抜けるので、ギクシャクしてバイクがふらついてしまい、すぐに失速してしまうのです。
低速で上りの状況では慣性というごまかしが効かないために、ペダリングの上手い下手がそっくりそのまま走りに反映されることになります。つまり、キレイなペダリングをしないとうまく走れない状況で走る、キレイなペダリングが強制的に身につくというわけです。そうすれば、山ではどうしても踏んでしまうという悪い癖が抜けて、上りでも効率のいいペダリングができるようになります。
これにより、綺麗なペダリングのコツが掴めます。これをやってから上りでスピードを上げてみると、ペダリング効率が改善されていることが実感できると思います。
しかも、これは初心者だけではなく上級者にも効果的で、上りだけでなく平地の走り方も向上します。ペダリングがスムーズになるので、スピードのムラがなくなってスピードコントロールがしやすくなるというメリットもあります。

ゆっくりペダリング練習法は簡単

4%~5%ほどの坂を見つけて、そこを歩くくらいの速度時速3km~4kmでシッティングで上ってみるだけです。ギアはできるだけ軽くして、ペダルに負荷をかけずにします。こういう状況では慣性が働かないので、全周でトルクの変動が少ないようにペダルを回さないとバイクがギクシャクしてしまいます。上り坂特有のバランス感覚も磨かれるため、ペダリングだけではなく体の使い方もうまくなります。いきなり低速にするのはふらついて怖いという人は、だんだんと遅くして低速に慣れていくようにしましょう。

アンクリングには注意する

ゆっくりペダリング中はアンクリングに注意しましょう。無駄なアンクリングをしないことです。足首が動くとふくらはぎを使ってしまいますし、小手先のペダリングになってしまいます。足首を固定して太腿で上げ下げするイメージです。

ペダリングの詳しい練習法については下記の記事も参考にしてください。

ロードバイクのペダリングで普段からこの筋肉を使うなんて意識している方は少ないと思います。ペダリング時に働く筋肉の役割を理解してペダリング時に効率よく筋肉を使う事を意識することでペダリング効率が良くなります。


サドルの位置を調整することでも使う脚の筋肉が変わってきます。サドルの高さと前後の位置を自分のライディングに合わせて調節することで効率よく脚の筋肉を使うことができるようになります。


ロードバイクのペダリングスキル向上は永遠のテーマです。本記事ではロードバイク初心者からベテランの方までペダリングスキルを向上させるトレーニングを解説します。ペダリングスキル向上のトレーニングをして今までよりより速く遠くへ走りに出かけましょう。

上りに効くあがきトレーニング

たった1ヶ月で身体能力を向上させることは不可能です。しかし、短時間&高負荷の練習を行って心肺をレースの高負荷に慣れさせておくことで、本番に実力を発揮しやすくすることはできます。

1ヶ月やるかやらないか

たった1ヶ月で心肺機能や筋力を向上させるのは難しいです。ロードバイクはそんなに簡単なスポーツではありませんし、人間の体はそんなに都合よくできてはいません。しかし、心肺をできるだけ本来の実力を発揮させやすい状態に持っていくことは可能です。
1ヶ月しかないというのは1ヶ月は残されているということです。本格的なトレーニングを行う時間はありませんが、最低限やっておきたいのは短時間で心拍を適度に上げておくことです。そうしておかないと本番での高い心拍数に体が適応できずにパフォーマンスを発揮させることはできません。
練習ができないまま1ヶ月前になってしまった時は、短時間・高強度の練習をおすすめします。1ヶ月前から高い心拍数に体を慣らしておくのです。運動していない人ほどこれをやっておくと効果的です。

高強度の練習方法

高強度の練習方法といっても簡単な練習方法で、週1回でもロードバイクに乗る機会を作り、3分~5分程度で良いので高強度で走って心拍数を上げるだけです。そうすれば体が高強度運動に慣れて、レース当日でも体がびっくりしない状態にすることができます。高強度走の前後にはウォームアップとクールダウンを忘れずにしましょう。
もう少しきっちりやっておきたいという人には30秒×30秒の練習方法がおすすめです。
15分程アップしたあとに、全力の8割程度の強度で30秒間ペダルを回し、そのあとの30秒間は軽いギアで休んで呼吸を整えます。これを10セット行います。全力ではなくしかも30秒間と短いので、初心者でも心が折れにくく効率よく練習ができます。10セットが終わったらクールダウンも忘れずに行いましょう。週末に乗れるとしても、平日のどこかで1回はこの30秒×30秒練習法をやっておくといいでしょう。週末は実走できるなら山に走りに行ったほうがいいです。実際の坂を経験するほうが何よりも大切です。

時間がなければローラーで30秒×30秒トレーニング

週末に実走する時間が取れなければ、ローラー台でこの30秒間×30秒間をやっておきましょう。1ヶ月前から有酸素運動能力を上げるのは不可能ですが、この練習をするとVO2MAXが増えます。VO2MAXが増えると結果的に有酸素運動能力も上がるので、ヒルクライム直前のやっつけトレーニングとしては非常に効果的です。1ヶ月でも十分効果はあります。レースの3~4日前になったら30秒×30秒を1セットやって、あとは本番までしっかり休むことです。初心者の人は、よくレース直前になってなんかやらなきゃと焦って急にキツいトレーニングをしたりする人がいますが、やめておきましょう。直前でハードな事をやっても疲れが残るだけです。きちんと体を休めたほうがよっぽど良いです。

30秒間×30秒間の練習メニュー

ウォーミングアップ15分間
最も軽い負荷から乗り始め、じわじわと体を温めていくイメージで

30秒間8割走×30秒間レスト走
全力の8割程度の強度で30秒間、そこ後30秒クールダウンこれを10セット

クールダウン15分
ゆっくり体を落ち着かせていくイメージで

本番直前のパフォーマンスアップ方法

イベント前日は完全に休息日として、当日のスタート前にしっかりとウォームアップするというのがセオリーですが、レース前日にしっかりとウォームアップしておき、当日はスタート前に軽く乗るくらいがベストという方法があります。
上級者のまねをして、前日は乗らずに当日の朝にしっかりアップする人もいますが、あまりおすすめできません。大会当日の朝は時間がなくてバタバタしがちなので、よほどの経験者でないときちんとしたアップができないことが多いからです。当日に慌てるよりも、前日にウォームアップになるメニューで体を活性化させておき、当日の朝は軽く乗って体を温めてあげるだけというほうがいいです。

レース前日は短時間・高強度で適度に筋肉を疲労させる

レース前日は低強度で1時間~2時間ほど走っておくといいでしょう。体力に余裕のない人は強度を上げてはいけません。30分~1時間程度、サイクリングレベルで軽く脚を回してあげると良いでしょう。体力に余裕があってタイムを狙っている人は、強度を上げておいたほうがいいです。強度を上げる目的は、前日に筋肉を疲労させた状態にしておくことです。ただ、持久的な疲労をしてしまうと本番に響くので、短時間に留めておくことが大切です。短時間・高強度で筋肉を適度に疲労させておくと、筋肉に乳酸が入った状態になり、乳酸を代謝するためのサイクルが動いてくれるので、レース当日に体が有酸素運動に移行しやすくなります。

前日のアップ方法

前日のウォームアップのメニューは、ウォームアップは最低15分、できれば30分行いましょう。低強度でだんだん体を温めていく感じです。体が温まったら、高強度で30秒間走り、10秒間休みます。あまり練習していないという人ならこれを2回~3回。そこそこ走れているという人なら5回程繰り返します。これを1セットとして、体調と相談しながら1セット~3セット行いましょう。息と心拍がしっかり上がったと感じたら終了です。強度は全開ではなく、8割くらいがベストです。踏んでパワーを出すのではなく、軽いギアを回すイメージで行います。クールダウンも最低15分、できれば30分です。このとき、水分をしっかり摂ることを忘れないようにしましょう。走り終わったあとはエナジー系の補給食を摂って、無酸素運動で使った糖分をすぐに補充しておきましょう。

スタート前のエナジー系補給食はNG

スタート直前にエナジー系の補給食を摂る人は多いですが、それは絶対にやってはいけません。エナジー系補給食を摂ると血糖値が急激に上昇します。血糖値が上がった状態でスタートすると体が中々有酸素運動に切り替わらないのです。しかも血糖値が上がっていると調子がいいように感じるので、いつもより頑張れてしまいます。つまりオーバーペースになりやすいのです。有酸素運動が始まっていないのにオーバーペースになると、どんどん糖分が消費されて血糖値が下がっていきます。しかも、血糖値が上がるとインシュリンが出て血糖値を下げますが、血糖値が下がるタイミングと体内の糖分を使い切るタイミングが重なると、血糖値が急降下して気分が悪くなります。これは脱水状態と同じくらいありがちな失敗です。スタート1時間前になったらエナジー系の補給食は摂らないほうがいいでしょう。お腹が減ったら血糖値が急上昇しないもの、甘くないパンなどにしておきましょう。ヒルクライムはどんどん糖質を消費するレースですから、レース中は補給したほうがいいです。スタート後30分おき等タイミングを決めておくと補給忘れを防ぐことができます。

本番は正しいペース配分で実力を発揮する

レース本番はどんなペースで走ればいいのでしょうか。
スタート直後の雰囲気に飲まれてしまってオーバーペースに陥る人は本当に多いです。でも前半頑張りすぎて序盤でパワーを使い切ってしまうと、後半はガクンとペースダウンしてしまうので、絶対にいいタイムは出ません。最初はかなりゆっくり走り始めるくらいがちょうどいいです。スタートして間もない時にかなりキツいなと感じたら、それはもうオーバーペースです。このペースじゃちょっとやばいかもと思った時はもう手遅れです。経験の少ない人程、どれだけゆっくりとスタートできるかがカギになります。走り始めを抑えておくと、だんだんと調子が良くなってくるものです。最初はスロースタートで、徐々にペースを上げていき、最後だけグッと上げてパワーを使い切ってゴールします。これが理想的なペース配分です。
スタート後の10分~15分はノロノロ走るくらいの感覚で大丈夫です。序盤の強度の目安としては、会話できるくらいです。ライバルに先行されてしまうと焦りますが、どうせ序盤でオーバーペースになった人たちは勝手に落ちてきます。体が温まってきたときにそういう人たちを抜いていきましょう。

コースは事前に把握しておくのは大切

コースを把握しておくことは大切です。イベントのHPでコースプロフィールを見れば、どれだけキツいのか、どこに何があるのか、給水ポイントの有無などが把握でき、本番でのペース配分の参考になります。走る時はメーターで距離を把握することも忘れないようにしましょう。
事前に似たようなコースを走りタイムを測ることも有効です。どういうペースで走ればいいタイムが出るのか、ということを把握できれば理想的です。自分は上りで何kmだったら頑張れるのだろうかという目安を把握しておくといいでしょう。例えば、5kmの上りでいつも後半2kmは頑張れるという人は、レース本番でラスト2kmになったらペースを上げても大丈夫です。そうすればタイムが出やすいでしょう。

1ヶ月あれば食事と睡眠をきちんと整えることでヒルクライムレースに参加できるコンディションを作り上げることはできます。たった1ヶ月でもコンディションを作り上げる食事法とコンディションアップ術を解説します。


これから暖かくなり各地ではヒルクライムレースを始めとした自転車イベントが開催されます。ヒルクライムイベントに参加する時に注意しないといけないのは呼吸法と脱水症状です。ヒルクライムイベントに参加する時に気をつけるべきポイントを解説します。


ヒルクライムでタイムを縮めたいのであればロードバイクの軽量化が近道です。しかし、その前に機材の点検やセッティングでトラブルを未然に防いで万全の体制でヒルクライムに臨むのも大切です。

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