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ワールドサイクルのR250防水大型サドルバッグラージ試用レビュー

Last Updated 2021.11.26

ワールドサイクルのR250防水大型サドルバッグラージレビュー

ワールドサイクルのR250防水大型サドルバッグラージ試用レビュー
バイクパッキングというロードバイクの新しいツーリングスタイルが日本に上陸してから、バイクパッキングというスタイルもかなり日本国内に浸透してきたなという印象を受けます。欧米ではロードバイクに大型のサドルバッグを取り付けて長距離のツーリングをするスタイルは定着し、日常のサイクリングシーンからブルベ等の長距離イベントでもバイクパッキングスタイルで参加するという事も珍しくなくなりました。そんな中ロードバイク用品やショップオリジナル商品を数多く展開するワールドサイクルからもバイクパッキングスタイルのための防水大型サドルバッグが2017年7月に発表されました。
この度ワールドサイクル様のご協力により製品サンプルをご提供してもらう事が実現しまして色々とテストする機会を得る事ができました。日本国内ではロードバイクに取り付けるサドルバッグはロードバイクの見た目を重視して目立たない小さいサドルバッグが好まれますが、逆にバイクパッキングの大型サドルバッグを今から取り入れる事で、ロードバイクの新しいスタイルの最先端を体験することができます。バイクパッキングのサドルバッグの容量はどれくらい荷物を積めるものなのか。ロードバイクに取り付けた時の実走の感覚はどんな感じなのか。防水サドルバッグの防水性は実際どのくらいなのか。RoadbikeLifeでは遠慮なくR250防水大型サドルバッグラージを試用という名の過酷なテストをさせていただきました。バイクパッキングスタイルに興味があって、これから大型のサドルバッグを購入して夏休み中にロードバイクでツーリング旅行を考えている方は必見です。

今回当サイトに製品サンプルをご提供していただいたワールドサイクル様には御礼申し上げます。

自転車 ロードバイク グラベル クロスバイクパーツ、アクセサリー、ウェアー、シマノの通販といえば、ワールドサイクル。R250(アールニーゴーマル)や輪行講座など、オリジナルアイテムの開発も。実店舗は大阪市中央区本町のベックオン(Beckon)

R250防水大型サドルバッグラージの概要

R250防水大型サドルバッグラージ

R250 防水大型サドルバッグラージ
素材:840D/TPU
重量:390g
サイズ(実寸):高さ(最高部)15cm×横幅(最狭部と最広部)7cm~31cm×長さ33~42cm ロールアップを開いた状態の長さは61cm ロールアップの幅は31cm
容量:5L~9L(開口部のロールアップで容量を調節)
取り付け条件:シート突き出し12cm以上、サドル後部から後輪まで16cmのクリアランスが必要
カラー:グレー
価格:11,000円(税込)

ワールサイクル独自の防水コーティングされたファブリック素材を溶着することで完全防水仕様となっています。容量は開口部のロールアップを巻く回数を調節することで5Lから最大9Lの荷物を入れることができます。サドルバッグの取り付けにはシートポストの突き出しが12cm以上、サドルのレールから後輪まで16cm以上のクリアランスが目安となります。

R250防水大型サドルバッグラージとオルトリーブサドルバッグLの比較

R250防水大型サドルバッグラージとオルトリーブサドルバッグLの比較
容量の大きいサドルバッグで人気のあるオルトリーブのサドルバッグL容量2.7Lとワールドサイクルの防水大型サドルバッグラージの比較写真です。容量としてはワールドサイクルの防水大型サドルバッグラージが最大9L、オルトリーブのサドルバッグLが最大2.7Lなので約3倍の収納容量の差があります。写真ではバッグの大きさは約2倍程度の見た目ですが、収納容量ではかなりの差があります。

防水大型サドルバッグラージの中身

防水大型サドルバッグラージの中身
容量最大9Lのサドルバッグはどれくらい入るのかということで、2Lのミネラルウォーターのペットボトルを入れてみました。写真を見て分かってもらえるでしょうか。2Lのペットボトルがスッポリと入ってしまってまだ容量にかなり余裕があるのがわかってもらえると思います。実際のロードバイク用品を収納するとしたらどんなものがどれくらい入るのかということで限界までサドルバッグに収納してみたところ以下の物を収納することができました。

防水大型サドルバッグラージにサイクル用品を限界まで収納する

防水大型サドルバッグラージにサイクル用品を限界まで収納する

  • キャットアイVOLT 400予備のライト
  • エネループ単4充電池8本
  • パールイズミポケッタブルストレッチウインドシェル
  • モンベルコンパクトリンコウバッグ
  • 100均作業用手袋
  • ブルベ用反射ベスト
  • TATE多関節ロック錠
  • ノーブランド秋冬用サイクルロングタイツ
  • ノーブランド秋冬用サイクルロングジャージ

オルトリーブのサドルバッグを使用している時は秋冬用のサイクルジャージ上下を除いた上記のアイテムを常に収納しているのですが、ワールドサイクルの防水大型サドルバッグラージには常備しているアイテムに加えて秋冬用の厚手のサイクルジャージ上下も収納することができました。オルトリーブのサドルバッグには200kmのブルベを想定した必要なアイテムを収納していたわけですが、それプラス厚手のサイクルジャージ上下も収納できるということで、夏場なら着替えの下着類と観光用のハーフパンツとTシャツを入れて1泊2日から2泊3日程度の泊りがけのツーリングでも、必要十分な衣類等が収納することができます。キャンプツーリングとなるとテント用品等かさばるアイテムが増えますので、フレームバッグを併用してテント用品を収納するスペースを確保することが必要になってくると思いますが、民宿やホテル等で衣類を洗濯する環境が整った宿泊施設を利用したツーリングなら、容量9Lでも1泊から2泊程度なら十分実用に耐えうる容量があります。

ブルベでバイクパッキングスタイルを採用するなら、600km、1000km、1200kmの仮眠が必要となるブルベで活躍するでしょう。実際ブルベの最高峰1200kmのパリ・ブレスト・パリではバイクパッキングの大型サドルバッグをサドルに取り付けて参加していた方がいましたので、積み込む荷物を厳選して着替えのサイクルジャージ等をサドルバッグに収納して活用する方もこれから増えると思います。

R250防水大型サドルバッグラージを取り付けた外観

R250防水大型サドルバッグラージを取り付けた外観
私のロードバイクに実際に防水大型サドルバッグラージを取り付けてみた写真が上図です。サドルバッグの中身は前述したロードバイク用品を限界まで収納した状態です。私の場合シートポストの突き出しが16cm程ありますので、防水大型サドルバッグラージの取り付け条件である12cmはクリアしていますので、後輪とのクリアランスにもかなり余裕があります。サドル後方へのサドルバッグの突き出し感も想像以上には突き出しているという感じはありません。しかし、ロードバイクに跨る時にサドル部分から足を上げて乗り込もうとすると、サドルバッグに当たりますのでロードバイクに跨る時はいつもよりトップチューブ寄りから跨るようにする工夫が必要になります。サドルバッグに足が当たってバランスを崩してしまうとロードバイクを倒してしまう可能性がありますので、そこは注意が必要になります。

R250防水大型サドルバッグラージ実走レビュー

台風が近づいていて天候が良くなかったため、外での実走テストはできませんでしたので3本ローラーで試走テストをしてみました。走り始めのペダルを回した感触としてはサドルバッグを取り付けない状態よりギア1枚分程の重さを感じます。ケイデンスを80くらいまで上げていくとサドル後方に1.5kg程度の重量があるサドルバッグを取り付けているという感覚はなくなってきます。普段のオルトリーブのサドルバッグを取り付けた時と違和感はありません。サドルバッグのシートポスト側は細くなっていてペダリングしていても、足がサドルバッグに当たるということはありません。
ダンシングも試してみましたが、サドルバッグのベルトをしっかり締めてサドルに固定しておけば、特に揺られる事もありません。サドルバッグの重量によってロードバイクの重心が少し上にくるために、多少ロードバイクの揺られ方が大きく感じられますが、サドルバッグ自体が揺れてロードバイクが不安定になるということは、3本ローラーで試走した限りでは感じられませんでした。

競合バイクパッキング用サドルバッグの比較

サドルバッグ 容量 重量 防水性 価格
R250防水大型サドルバッグラージ 5L~9L 390g 11,000円(税込)
アピデュラドライコンパクト 9L 326g 18,400円
レベレイトデザインピカ 6L~12L 357g × 21,750円
ブラックバーンアウトポストシートバッグ 11L 500g × 11,227円
ジャイアントスクートシートバッグ 9L 440g × 6,000円

バイクパッキングスタイルのサドルバッグは最大容量でアピデュラの17.5Lがあり、ワールドサイクルのR250防水大型サドルバッグラージはバイクパッキング用サドルバッグとしては容量は少なめの部類になります。とはいえ容量9Lで完全防水、価格も税込みで11,000円は通常のサドルバッグとしての使用や泊りがけツーリングでも活用できる事を考えるとコストパフォーマンスが良く、完全防水で夏場の突然のゲリラ雷雨や秋雨の季節でも安心して使えるサドルバッグとして使用用途が幅広くかなり使い勝手のよいサドルバッグです。

R250防水大型サドルバッグラージ防水性テスト

R250防水大型サドルバッグラージ防水性テスト
完全防水のサドルバッグということで、当サイト恒例の防水テストを行いました。ワールドサイクルの謳う完全防水を信じ、サドルバッグの中には前述したブルベ用アイテムとサイクルジャージ上下を限界までつめこんでサドルバッグに盛大にシャワーで水をかけてみました。結果はサドルバッグの表面は撥水しきれずわずかに湿り気があるものの、中身に関しては完全に水をシャットアウトしていました。サイクルジャージやサイクルアイテム類もサドルバッグ内に浸水することなく、全く水気なく問題ありませんでした。以前レビューした防水スマートライドポーチよりも防水性が高く、これならば1日中雨天の中走行してもサドルバッグの中身は濡れる心配はありません。RoadbikeLife恒例の耐水テストの中でも今までで一番の防水性能を発揮した製品です。

R250防水大型サドルバッグ試用レビュー総評

今回試用レビューしたワールドサイクルの防水大型サドルバッグラージは、2017年7月末発売の新製品でワールドサイクル様ご協力の元色々とテストさせていただきました。結論としては完全防水で価格10,800円というのはかなりコストパフォーマンスが良く、使用用途も幅広く使い勝手の良いサドルバッグです。完全防水のバイクパッキング用途のサドルバッグはまだまだ種類が少ない中、日本国内製品として販売されたのは大きな意味があるものだと思います。長期間の泊りがけツーリングとなるとワールドサイクルの14LのR250サドルバッグラージが視野に入るのですが、こちらは完全防水ではないのでサドルバッグの中身を防水処理しなければいけないというデメリットとのトレードオフとなります。ワールドサイクルの防水大型サドルバッグラージの立ち位置としては、1泊から2泊程度のツーリング用途、ブルベなら600km以上で仮眠が必要なブルベでの使用、雨天になっても完全防水なので中身の心配は必要なし。容量9Lがバイクパッキングとしてはもう少し容量が欲しいと見るか、使い勝手の良いサドルバッグとしてバランスが良いと見るかは、ロードバイクで活用する場面によって人により評価は変わってくると思います。私個人今回色々と試用してみた感想としては贔屓目なしにおすすめできるサドルバッグです。気になった方はぜひチェックしてみてください。

ワールドサイクルからバイクパッキングの入門に最適なR250サドルバッグが発売されました。容量は14Lのラージと10Lのスモールをラインナップ。ブルベやツーリングでバイクパッキングに興味がある方はチェックしてみてください。


ワールドサイクルから発売中の防水スマートライドポーチの実力は如何に。ブルベカード入れにもなるこの財布気になっている方も多いのではないでしょうか。今回スマートライドポーチを徹底的にテストしてみました。


ワールドサイクルから発売中のR250ツールケーススリムロングタイプを試用レビューします。ヴィットリアのツールケースに比べて容量30%アップ。携帯ポンプも収納できる長さで収納するアイテムは工夫次第で色々収納できる便利なツールケースです。


ワールドサイクルから発売中のフロントポーチラージを試用レビューします。ハンドル周りのデッドスペースを有効活用したこのフロントポーチは街乗りやシティライド中のドリンクホルダー等に最適な製品です。


ワールドサイクルから発売中のドラム型フロントバッグを試用レビューします。バイクパッキングの浸透で大型サドルバッグやフレームバッグが注目される中ワールドサイクルからもバイクパッキングの思想を取り入れたフロントバッグをリリースしています。

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